感覚過敏・触覚過敏
服が着られない理由は感覚過敏かも?お子さんのための服選びガイド
お子さんの「服が着られない」を解決するために知ってほしい、感覚過敏とは?
「どうしてうちの子は服を着たがらないんだろう?」
「この子だけ、どうして服を着るのがこんなに嫌なんだろう?」
こんな風にお悩みの保護者の方が多いことと思います。
実は、この「服が着られない」という困りごとの裏には、**感覚過敏**という症状が隠れていることがあるのです。
しかし、感覚過敏という言葉を聞いたことがある方は少ないかもしれません。
今回は、感覚過敏がどういうものなのか、そしてそれに適した服や下着選びをどうすればいいのかについて、お伝えしたいと思います。
感覚過敏って何?
感覚過敏とは、肌に触れるもの、音、光、匂いなどの感覚刺激に対して、一般的な人よりも過剰に反応してしまう状態を指します。
これは、発達障害の一環として見られることが多く、特に自閉症スペクトラム(ASD)やADHDなどを持つお子さんに見られることがあります。
しかし、感覚過敏はその子自身にしか分からない感覚なので、周りの大人はなかなか気づきにくいことが多いのです。
感覚過敏があると服が着られない?
感覚過敏があるお子さんは、普段何気なく着ている服や下着のタグ、縫い目、素材の触り心地などに過敏に反応してしまうことがあります。
例えば、以下のような状況が考えられます:
- タグや縫い目が痛い:タグが首や背中に当たるだけで、痛みや不快感を感じて服を着たがらない。
- 素材が肌に合わない:綿の肌触りが合わない子もいれば、化学繊維がチクチクする子もいます。特定の素材に対して強い嫌悪感を示すことがあります。
- 圧迫感:下着やズボン、靴下のゴム部分がきつく感じて嫌がることがあります。
- 着ると気持ち悪い:素材の肌触りが違和感を引き起こし、服を着ること自体がストレスになる。
これらの症状は、お子さん自身が言葉で伝えづらいことが多いため、保護者は「単にわがまま」と思ってしまうことがあります。
しかし、実はこれは感覚過敏が原因の可能性が高いのです。
感覚過敏のあるお子さんにぴったりな服や下着を選ぶポイント
感覚過敏のあるお子さんに快適に着てもらうためには、以下のようなポイントを意識して服を選んであげると良いでしょう。
1. タグがない、またはタグが外側にあるもの
タグが首元や背中に当たるのを嫌がるお子さんも多いです。
最近ではタグレスの衣類や、タグが外側についているデザインの服も増えています。これなら、タグが肌に触れて不快に感じることがなくなります。
2. 縫い目がフラットで、肌に優しい素材
縫い目が肌に直接当たることで刺激になることがあります。
縫い目が平らに仕上げられている服や、縫製が丁寧で肌に優しいものを選びましょう。
例えば、内側がフラットで縫い目のないシームレスなデザインは、感覚過敏のお子さんにはぴったりです。
3. 柔らかくて肌触りの良い素材
素材選びも非常に重要です。
例えば、オーガニックコットンや天然素材(綿、麻など)は、肌触りが優しく、感覚過敏のお子さんに向いていると言われます。
しかし、同じ素材でも織や染の工程の違いで刺激が変わったり、化学繊維の方がストレスなく着用できることもありますので、試しながらお子さんにあった繊維の特徴を見つけることが大切です。
4. ゴム部分が柔らかく、締め付けが少ない
パンツや靴下など、ゴムの部分がきつく感じて嫌がるお子さんには、ゴムの部分が柔らかく、ほどよい締め付け感のものを選びましょう。
ゴムや締め付け部分のあたる位置によって感じ方が大きく変わります。靴下の長さや、ショーツのウエスト位置など少しずつ変えて気になりにくい位置を見つけてみましょう。
5. デザインや色にも配慮
お子さんによっては、特定のデザインや色に強い反応を示すこともあります。
派手な柄や色よりも、シンプルで無地のものを選んだ方が落ち着いて着ることができる場合もあります。
どこで買える?感覚過敏対応の服や下着
感覚過敏に対応した衣類を販売しているお店も増えてきました。たとえば、柔らかいオーガニックコットンを使った服、タグレスのデザイン、縫い目がフラットな下着などを専門に取り扱うブランドもあります。
また、オンラインショップでも、商品詳細に「感覚過敏対応」と記載されたアイテムが増えているので、ネットでの購入も便利です。
当店では、感覚過敏を考慮した子ども服や下着を取り扱っています。お子さんに優しい素材で作られたアイテムが揃っており、タグや縫い目にも配慮していますので、安心してお選びいただけます。
同じアイテムでも複数のブランドを揃えることにより、お子さんそれぞれの微妙な感覚に合うものを選んでいただくことができます。
アイテム一覧はこちらからご覧いただけます。
最後に・・・
お子さんが服を着ることに苦しんでいる理由が「感覚過敏」であることを理解することができれば、その後の対処がぐっと楽になります。もしお子さんが服や下着に強い不快感を示すようなら、感覚過敏の可能性を考えてみてください。そして、少しでも快適に過ごせる服選びをサポートしてあげてくださいね。
感覚過敏のあるお子さんが、日常生活をもっと快適に過ごせるように、ぜひこの情報が役立てばと思います。